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001 天智天皇
秋の田の かりほの庵の 苫をあらみ
我が衣手は 露にぬれつつ
( あきのたの かりほのいおの とまをあらみ
わがころもでは つゆにぬれつつ )
【現代語訳】
https://hyakunin.stardust31.com/yaku-itiran.html 参照
秋の田の側につくった仮小屋に泊まってみると、屋根をふいた苫の目があらいので、その隙間から忍びこむ冷たい夜露が、私の着物の袖をすっかりと濡らしてしまっているなぁ。
【私感】
粗末な小屋で夜の番をすると屋根が隙間だらけで袖が露に濡れていく。冷たい静寂な秋を感じる。
【メモ】
https://ogurasansou.jp.net/ 参照
農作業で泊まり番をする農民の夜を描いた一首。
辛さではなく、夜に静かに黙想しているような静寂さと、晩秋の夜の透明感が表現されている。
非常に思索的な歌で、藤原定家は静寂な余情をもっている歌だとして「幽玄体」の例とした。
AI:幽玄体(和歌や連歌において、表面的な言葉だけでなく、奥深い情趣や余情(余韻)を重んじる歌体のこと。
中世、特に『新古今和歌集』の時代に理想とされた美意識であり、優雅で、霧に包まれたような幻想的、かつ妖艶な美しさを特徴とする)
【苫(とま)をあらみ】苫はスゲやカヤで編んだむしろ。(を)+形容詞の語幹+み=が(形容詞)なので。(原因)
【ぬれつつ】 「つつ」は反復・継続